しばらく更新が滞ったので

最近話のネタがないので、短いけど物理ネタ。


単純な問題設定だけど、10分以上真剣に考えてしまいました。


交換関係[\hat{x},\hat{p}] = i \hbarの両辺に、左から位置固有状態\langle x|、右から|x'\rangleをかけると、\langle x| (\hat{x}\hat{p}-\hat{p}\hat{x} ) |x'\rangle = i \hbar \langle x | x' \rangle
\langle x| (x\hat{p}-\hat{p}x' ) |x'\rangle = i\hbar \delta (x-x')
x\langle x| \hat{p}|x'\rangle - x' \langle x| \hat{p}|x'\rangle = i\hbar \delta (x-x')
(x-x')\langle x| \hat{p}|x'\rangle = i\hbar \delta (x-x')

となり、左辺はx' \rightarrow xでゼロに近づき、右辺はx' \rightarrow xで発散するようにみえる。


上記の変形のどこが間違っているか、結構悩んでしまいました…。僕なりの答えは、この下の部分に反転文字で書いてあります↓



答え:
式変形は全て正しいが、左辺は x' → x でゼロに近づかないと思います。
それを確かめたかったのですが、普通の方法で < x | p^ | x' > を計算する手段が思いつきませんでした。
(例えば | x'' > で座標表示して、
∫x'' δ( x - x'' ) ( - i \hbar ∂/∂x'' ) δ( x' - x'' ) としても、デルタ関数微分が単純には定義できない)


x と p の交換関係の両辺トレースをとって、有限次元で通用するトレースの性質を使うと、∞ = 0 という矛盾が導けるので、それと同様の議論かなぁ、とか間違った方向に色々考えこんで、無駄に時間を費やしてしまいました…(´・ω・`)